泥の城
日に日に子供たちとの会話が減り
ため息が増えていく私を見て
5歳と3歳の息子たちは私に気を遣う
思えば 最低な父親だった
生活の為に毎日仕事をする
でも、実家を頼れない私は
保育園からの呼び出し
その日の夕飯だったり
常に子供たちの事を考える必要があった
どうやらそれが「仕事に身が入っていない」と
周りの目には写っていた様で
確かにその頃は頻繁に小さな怪我を繰り返していた
当時は親との関係も悪かった
このご時世、嫁婿問題なんて古風な風習に縛られ
離婚をしても、その概念が尾を引いた
全ての責務は私一人に委ねられた
一体、今の私にどれだけの事が出来るのだろう
考えれば考えただけ
葛藤を繰り返してため息を落とした
無意識に涙が出る
きっと限界だったんだと思う
そして、ある休日
徐ろに携帯を手に取る